料理人というキャリアを考える

料理人、シェフ、コック、板前、調理師、料理番。様々な呼び方があるこの職業。あるあるや苦労したり大変なところ、、厳しいところ、成功者の地位や働き方などいろいろなことを考察してみます。

料理人の成長とは

料理人が成長するとはどのようなことを言うのでしょうか。

1.料理スキルの向上

食材を切るのがうまくなった。様々な食材を扱えるようになった。作業スピードが速くなった。いずれも料理スキルの向上と言っていいでしょう。

 

2.料理メニューの考案スキルの向上

お店にいると、店が用意しているメニューをそのまま作るだけになりがちです。繁忙期の異常な忙しさを体験すると自分自身でメニューを考えてみようなんて気は失せるかもしれませんが、自分でオリジナルのメニューを考えることができない限りおそらく一生雇われのままかもしれません。

メニューを考えるというのは、2つのパートに分けられます。

1つ目はどんな料理を作るか。どの食材をどれだけ使って、調味料は何にするか、盛付けをどうするか、などです。

2つ目はネーミング。結局おいしくなくては継続して食べてもらえないでしょうけど、ネーミングも非常に重要な部分です。

 

3.仕入ルート

料理は食材がないと作れません。いい食材を確保できることも料理人としてのスキル向上と言ってもいいでしょう。産地で生産者とつながる。大量購入が可能な卸業者さんと取引関係を持つ。築地で目利き力を付ける。いずれも重要な仕入れルート確保スキルですね。

 

4.集客力をつける

そして何よりも最後はこのお客様です。あなたの料理を食べたい。こう言ってもらえないとお料理を提供することができません。チェーン店に行けばいいや。安くそれなりの料理が食べれるし。

そう思われるか、多くのお金を払ってでも、スケジュールを調整してでも食べたい。そう思ってもらえるかで、料理人としてのランクは全く異なるものになってくるでしょう。忘れてはならないのが、チェーン店でも料理を作っている人はいるということです。(そのうち完全機械化されるかもしれませんが)

 

雇われの料理人はどうしても忙しさのあまり1のみに集中しがちです。2はもちろんのこと3や4なんて考える暇もないかもしれません。

しかし、自分でメニューを考え、仕入れを行い、集客をして料理を振る舞う。これができるようにならないと料理人として成長したと言えないのではないでしょうか。

恐らく最初は様々な恥をかくかもしれません。メニュー名から料理をイメージしてもらえなかったり、仕入れさせてもらえなかったり、納得する味を出せなかったり、そもそもお客さんがいなかったり・・・

 

フレンチやイタリアンのシェフやよく留学しますよね。言葉もあまり通じないところに飛び込んで行くわけです。もう恥どころではないでしょう。そういった意味では日本にいるよりは、海外に行った方が成長は早いかもしれません。

つまり厳しい環境に自分の身を置くと、成長スピードが速まるということですね。そういう意味では以前紹介した出張料理などもかなり厳しい環境に身を置くことになります。完全アウェーな環境で料理をするわけですから。

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